僕の施術は、痛みを伴う場合があります。
痛いの、イヤですよね。
わかります。
僕も本当は、痛いのイヤですから。
でもお客さんに言われます。
「どうしてそんなところが痛いの?」
普段は全く痛くないのに、触れると激痛が走る。
なんでそんなことが起こるんでしょうね。
本日は僕がすすめる、身体の整え方の仕組みをお話しします。
身体の痛みの原因
身体に不調を起こす原因を、僕は瘀血と筋肉の硬さにあると考えています。
その二つが起こってくると、どんどん身体に異常が起こってしまうんです。
瘀血
瘀血(おけつ)とは、東洋医学で用いられる身体の症状です。
身体のバランスは、気・血・津液・精という4つで構成されているって、日本の東洋医学では考えられています。
この4つが身体の中をバランスよく循環させてくれて、僕たちは元気に動けているんです。
今回は血について。
血(けつ)とは、身体を循環して栄養や潤いを与えるもの。
これが液状になると、聞き慣れた血液(けつえき)になるんです。
この血が何らかの原因で停滞し、ドロドロになった状態を瘀血(おけつ)と言います。
マッサージとかで、押されると気持ちいい〜ってなる場所があるじゃないですか。
それがまさしく瘀血です。
押されて気持ちいいって感じる瘀血を、喜按(きあん)と言います。
逆に、僕の施術みたいに痛い〜って感じる場所もあります。
それも瘀血で、このタイプは拒按(きょあん)と言います。
どちらも血の流れを妨げ、身体を不調にしがちな瘀血なんです。
筋肉の硬さ
身体は筋肉が伸びたり縮んだりすることで動きます。
筋肉の構造は、それはそれは複雑です。
でもびっくりするくらい合理的で、すごいなって思うんです。
例えば、腕の曲げ伸ばし。
腕は前腕、上腕に、長くて大きな骨があります。
腕を曲げ伸ばしする筋肉は、その前腕と上腕の骨を跨ぐようにくっついているんですよ。
文章で読むと難しいかもなんで、ショベルカーに例えてみましょう。
ショベルカーのアームを動かしているのは、油圧式シリンダーです。
写真で言うと、アームの上にくっついている銀色のピカピカしている棒。
シリンダーは、油圧の力で伸びたり縮んだりします。
その動きが接合部(関節)を動かすことで、アームは動くんです。
この油圧式シリンダーや関節が、硬くなったらどうなるでしょう。
アームの動きは、かなり悪くなります。
無理矢理動かしていると、壊れちゃうでしょう。
この仕組みって、筋肉にそっくりです。
油圧式シリンダーが、筋肉。
関節は筋肉の接合部(起始と停止、骨にくっついているところ)なんです。
筋肉と接合部が硬くなると、身体の動きは悪くなります。
無理矢理動かしていると、身体が痛くなっちゃうんです。
身体の流れを妨げる、瘀血。
身体の動きを妨げる、筋肉の硬さ。
この二つが、身体にさまざまな痛みや不調を起こしちゃうんですよね。
身体の不調を良くしよう
身体の不調の原因は、瘀血と筋肉の硬さにあると思われます。
と言うことは、その二つを良くしていけば良いんです。
僕のやっている施術は、その二つを緩め、剥がしているんですよ。
瘀血を緩める
どれが瘀血でどれが筋肉の硬さなのか。
それはあんまり深く考えなくて良いです。
一緒だっていう意見もありますしね。
でも何となくニュアンスが違うんですよね。
意識として、お伝えだけしておきます。
瘀血って、触るとその名の通り血が淀んで停滞しているような感じです。
グニグニしていると言うか、血が凝縮されていると言うか。
そんな瘀血は、緩めます。
押して気持ちいい場所は、優しくマッサージしてあげたらいいでしょう。
押して痛い場所は、緩めていきます。
例えるなら、糸がぐちゃぐちゃにほつれているようなものです。
無理矢理ほぐすと、どんどん絡まりますよね。
優しく、爪先などを使ってほぐすように緩めていきます。
そんな要領で、瘀血も優しく緩めていきます。
こうして瘀血を無くし、血の流れをスムーズにしてあげます。
流れがスムーズになると、身体の調子も良くなってきますよね。
筋肉を剥がす
基本的に筋肉は、起始と停止の二点で骨にくっついています。
でも筋肉が硬くなってくると、普段は離れているところも骨にくっつきがちになります。
隣り合っている筋肉も、くっつき始めます。
そんなくっついた部分、硬くなった部分は離していかなきゃいけません。
その方法が、剥がすって方法です。
文字通り、剥がすんです。
指先を骨に添え、硬くくっついた筋肉を剥がす。
筋肉と筋肉の間に指を添え、くっついてしまった筋肉同士を剥がす。
こうして硬さを無くし、筋肉がスムーズに動けるようにしてあげます。
動きがスムーズになると、身体の動きも良くなりますよね。
瘀血を緩め、流れを良くする。
筋肉の硬さを剥がし、動きを良くする。
こうすることで、無理なく身体を動かすことができます。
と言うことは、痛みや不調が起こりにくいってことですよね。
確かにほぐしていると、痛みはあるかもしれません。
でも流れや動きを良くするためなんです。
根気よくやってくださいね。
まとめ
本日は身体の整え方の仕組みについて、お話をさせていただきました。
・身体に痛み不調を起こすのは、瘀血や筋肉の硬さ
・瘀血は緩め、流れを良くする
・筋肉の硬さは剥がし、動きを良くする
何となくでほぐすよりも、ちゃんと理解してやったほうが効果は高いです。
ご自分の身体を、大事にしてあげてください。
身体を守ってくれれるのは、ご自身の意識です。