僕たちの身体って、どうやって動いているのか知ってますか?
もちろん知ってる!食べ物を消化して、その栄養で動いてる!
確かにそうなんですけど、それはちょっと範囲が広過ぎます。
具体的に、どのようにして身体はエネルギーを得て、どのように使って動いているのか。
今日はそんな科学のお話をさせていただきますね。
どうしてそんな話をするのかって?
そりゃ面白いですし、基本を知っておくってのは大事だからです。
きちんと基本を知っておけば、どう対処していけば良いのかわかりますから。
身体を動かすエネルギー、ATP
先に答えを言うと、身体を動かすエネルギーの正体はATPと言う物質です。
聞き馴染みがありませんよね。
まずはATPについてお話をさせていただきましょう。
ATP
ATPとは、アデノシン三リン酸の略です。
なんのこっちゃ?って思いますか。
僕も最初はそうだったんですが、よくよく見るとすごく単純なんです。
アデノシンと言う物質に、3個のリン酸がくっついているからアデノシン三リン酸なんです。
A、アデノシン(Adenosine)
T P、三リン酸(TriPhosphate)
一見難しそうですけど、実は単純です。
先のことを話すと、ATPから一個のリン酸が離れてできる物質のことをADP(アデノシン二リン酸)と言います。
A、アデノシン(Adenosine)
D P、二リン酸(DiPhosphate)
単純です。
このATPが、どうして身体を動かすエネルギーに使われているのか。
それは、エネルギー効率がすごく良いからです。
ATPには、3個のリン酸がくっついています。
この中の1個のリン酸は、なかなか不安定なくっつき方をしているもんですから、きっかけがあるとバチっと離れます。
この離れた時に、結構大きなエネルギーを発生させるんです。
そのエネルギー量は、1molあたり7.3kcal。
molと言う単位については、文章に書くとめちゃめちゃわかりにくいので、興味がある方は調べてみてください。
すごく平たく、わかりやすく言うと、めちゃめちゃ少ない量ってことで理解してください。
そんなめちゃめちゃ少ない量のATPで発生するエネルギーが、7.3kcalもあるんですよ。
1calは1gの水の温度を、1℃上昇させるエネルギーです。
7.3kcalとなると、1ℓの水の水温を7.3℃上昇させるエネルギーってことです。
凄いですよね。
これだけエネルギーを発生させる物質だから、人間に限らず、たくさんの生物が身体のエネルギーとして使ってるわけです。
ATP、すごい。
ATPの作り方
身体を動かしてくれる、大事なエネルギーATP。
なのに聞き馴染みがないのは、どうしてなのか。
その理由は、ATPを直接身体に取り入れることはできないからです。
ATPは身体の中で作られます。
その材料になるものは、糖、脂質、タンパク質。
それらの材料を使って、ATPを作っているんです。
ATPを作ってくれる仕組みは3つ。
解糖系、クエン酸回路、電子伝達です。
これらの仕組みを経て、ATPは作られ、身体を動かしてくれるんです。
だからATPドリンクとか、ATPサプリとかってものが無いんです。
これらの仕組みや、働き方は別のお話でさせてもらいますね。
お愉しみに。
ガソリンの無い車を励ますの?
ATPは、身体を動かすエネルギーです。
どれだけATPが生産されるかで、その方の身体の動きは変わってきます。
ATPの生産が多いと、元気に活発に動けるでしょう。
逆に生産が少ないと、元気は出ないしなかなか動けない。
ガソリンたっぷりの車はよく走りますけど、少ないとなかなか走れませんよね。
そんなガソリン少ない車に、
『どうした!?元気ないじゃないか!キビキビ走ろうよ!』
なんて言っている人がいたら、どうしますか?
僕ならそっと、精神科をお勧めします。
ガソリン入れなきゃ、車は走れない。
ATPがなきゃ、人は動けない。
ATPが少なくて元気がない、動けない人に、
『どうした!?元気ないじゃないか!パリッといこうよ!』
なんて言う人は、ガソリンが無い車を励ましている人と同じです。
またATPが足りないのに、整体をしたり、自己啓発をしたりするだけでは、これまた車を励ます人と同じです。
もちろん、身体を整えるのも、心を整えるのも大事です。
それでもダメなら、根本的にエネルギー不足なんです。
ガソリンが無い車には、ガソリンを入れましょう。
ATPが足りない人には、ATPを作れるようにしましょう。
ではどうやってATPを作れば良いのか。
その仕組みは、次回の記事で詳しく書かせていただきましょう。
まとめ
本日は身体を動かす、エネルギーの仕組みについてお話をさせていただきました。
・身体を動かすエネルギーは、ATP
・ATPとは、アデノシン三リン酸
・ATPが無いと、身体は動けない
仕組みをきちんと知っておけば、正しく対処ができるんです。
そこに変な思想や、非論理的な技術は必要ないです。
基本を正しく知っていきましょうね。
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