身体の不調を生むメカニズムは、色々あります。
その中で現代人にありがちなのが、自分で不調を生むってやり方です。
わざわざ自分を不調にする?
そんな自虐的な人っている?
いるんですよ。
しかも結構たくさん。
実は僕も、かつてはその一人でしたから。
シュレーディンガーの猫、と言う思考実験を知っていますか。
箱の中に猫と50%の確率で毒を出しちゃう装置を一緒に入れます。
その箱は中身が見えなくて、尚且つ音も絶対に聞こえない。
中の猫は、生きていると思いますか?死んでいると思いますか?
猫大好きの僕としては、そもそもそんな実験ありえない。
そんな非猫道的実験、許されるはずがない。
と強く思いますが、安心してください。
あくまでも思考実験です。
生きていると思う人もいれば、死んでいると思う人もいますよね。
生きていると思う人は、早く出してあげなよ〜お腹空いてるよって思うでしょう。
死んでいると思う人は、なんて酷いことを!こんな実験をした人を動物虐待で訴えてやる!って思うでしょう。
どちらが正しいでしょうか。
答えは、箱を開けてみないとわからない。
つまり、現状ではわからない(プラスでもマイナスでもない)ってことなんです。
観測することで、初めて現実に現象が現れるんです。
でも死んでいると思った人は、嘆き悲しみます。
果てはこんな実験をした人を恨んだり、訴えたり、争いに発展するかもしれません。
これこそ、自分で自分を不調にする仕組みです。
まだピンとこないかもしれないので、もう少しわかりやすくお話ししましょうね。
宝くじを買うとき、よく当たるって売り場と、近所のたばこ屋さん、どちらが当たると思いますか。
そりゃよく当たるって売り場だよって思います。
自分で買うのと、子どもが買うの、どっちが当たると思いますか。
欲のない子どもって思う人、結構いますよね。
でも確率としては、両方とも50%です。
当たるか当たらないかの二択なんで、50%。
そこに付加価値をつけているのは、自分の勝手な思い込みです。
ここでようやく、身体の話に戻ってみましょうね。
末期の癌患者がいたそうです。
その方は病院の診断で、余命いくばくも無いと言われました。
でもその患者さんは言ったんです。
癌じゃない気がする。
余命いくばくもないと言われたその人は、今でも元気にお酒を飲んでいるそうです。
これはちょっと極端な例かもしれないけど、思い込みとはそれほど体調を変化させるってことです。
癌だって強く思い込んでいれば、癌になる。
今日は雨が降るから頭が痛くなると思えば、頭が痛くなる。
身体の不調のほとんどは、そんな単純な思い込みで生まれます。
その重要性に気がつき、僕は特定するということを止めました。
〜だから痛いんですとか、〜だから良くならないんですとか。
それはお客さんの不安を煽り、症状をさらに悪化させることに繋がります。
同じ理由で、お客さんにもできるだけ特定をして欲しくないんです。
今〜だからこうなるとか、痛みが取れないのはこうだからじゃないかとか。
ここで僕が「そうですね」とか「これが原因です」とか言うとどうなるか。
やっぱりそうなんだ!となって、ますます問題が解決しにくくなります。
想いを満たすって効果はあるんですけどね。
勉強という意味では、そうあるべきかもしれません。
自覚して100%前向きになれるってなら、それも良いかもしれません。
でも身体の問題を解決するって本来の目的とは離れてしまう。
ちょっと辛かったですね。
きっと大丈夫ですよ。
原因?よく分かんないけど、ちゃんとしてれば良くなりますよ。
僕がそんな受け答えをするのは、そんな理由です。
でも実際に身体が痛いんですよ!
と思う方もいるでしょう。
そんな方には、僕ののらりくらりとした説明が癇に障るかもしれません。
それはごめんなさい。
そんな方はどうしたら良いのか。
あまり深刻に考えすぎないことです。
深刻に考えて、その問題が解決するならしっかり考えてください。
でも解決しないなら、それは逆に身体を病ませる原因になります。
施術を受けて元の痛みは無くなったけど、その奥の痛みが出てきた。
でも元の痛みは無くなったんですよ。
まずはそれを喜びましょうよ。
あんなに苦しんだ痛みが消えたんですよ。
幸せなことじゃないですか。
喜べば、身体も喜んでもっと良くしてやろうと思います。
病は気からって言います。
あれは本当ですよ。