パソコン作業で肩が凝る、よく聞く話です。
そう言っている僕でさえ、一日中パソコンに向かっていると、首や肩が凝ってしまいます。
そんな時は、自分で整えちゃうんですけどね。
自分で身体を整える、こんな時にも大活躍です。
しかし本来は、パソコン作業では肩は凝らないはずなんです。
だって肩を使ってパソコン作業している人、いないはずですもん。
肩でキーボード押してますか?
肩でマウス操作してますか?
いらっしゃったら見てみたい。
作業をしているのは、指であり、手であり、前腕部であります。
肩はほとんど動いていないはずです。
にもかかわらず、どうして肩が凝るのか。
不思議に思いませんか?
そりゃ腕と肩は連動しているからだよ。
なんて意見も聞こえそうです。
でもそれなら、思いっきり動いている前腕部以降が先に凝っちゃうはずです。
それなのにパソコン作業で生じた身体の痛みの多くは、肩こりなんです。
中には腱鞘炎とか、前腕部が痛いって方もいますけどね。
前腕部以降を使っての作業なのに、肩が凝るってのはやっぱりおかしいんです。
どうしてそんなことが起こるんでしょうね。
パソコン作業をしていて肩が凝るのは、肩に力が入っているからなんです。
力が入っている状態が続いているもんですから、だんだんと肩が凝ってくるんです。
エライ人の前でずっと身体を硬らせていると、めちゃめちゃ疲れますよね。
肩も凝るし腰も痛い。
終わった後はハァ〜っと大きくため息をするほど疲れる。
あれは全身に力が入っているからなんです。
家の電化製品を、全てフル稼働しているような状態。
そんな状態だと、電力の消費が凄いことになりますよね。
下手をすると、壊れる家電まで出てくるかも。
それと同じように、身体のエネルギー消費も凄い事になるんです。
家電のように壊れないまでも、ダメージを受ける箇所も出てくるでしょう。
それが凝りです。
パソコン作業をしていて肩が凝るのは、肩に力が入っているからです。
そう言えば力入ってるかも・・・なんて、思い当たる節はありませんか。
肩の力を抜いていれば、パソコン作業で肩が凝るなんてことはほとんど無いんです。
パソコン作業に限らず、どんな作業も変に力が入らなければ、身体を痛めるってことはほとんど無いんです。
しかも無駄に力が入るってことは、動きを悪くしてしまう原因にもなります。
昔、僕がピアノを習っていた時のお話です。
ピアノの技術で、トリルと言うものがあります。
指を交互に、しかも高速に動かして音を奏でると技術です。
わかりやすいのは、ショパンの夜想曲第2番、変ホ長調作品9-2でしょうか。
このクライマックスの時に、トリルが大活躍。
めちゃめちゃカッコよく締まります。
しかしピアノを始めたのが19歳であった僕にとっては、かなりの難題。
弾いてやろう弾いてやろうと言う意識が高まり、つい肩や前腕部に力が入っていたんです。
お察しの通り、お世辞にも上手くは弾けませんでした。
そんな僕に先生がおっしゃったのは、
『力を抜いて、指だけで弾くの。』
でした。
現代人は力が入りすぎです。
立っている時も、本来は力は抜けて骨格で立っているはずなんです。
しかし身体のバランスが崩れているので、筋力で立っている。
歩くにも、遊ぶにも、寛ぐ時ですら力が入っている。
だから身体も凝るし、エネルギーの消費も激しいんです。
かく言う僕も、力の抜き方の練習中なんですけどね。
お師匠さんの指導の元、力を抜く訓練に日々励んではいます。
でもなかなか抜けない。
それくらい、現代人には難しい問題なんです。
でも少しでも力が抜けてくると、本当に身体が楽になります。
楽に身体を使えるようになってくるんです。
意識するだけでも、かなり違ってきます。
パソコン作業をしている時、肩に力を入れないように意識してみてください。
今までより、格段に楽になると思いますよ。
パソコン作業以外でも、立っている時、歩く時、遊んでいる時。
寛いでいる時なんて、特にわかりやすいです。
力が入っているところを見つけて、意識的に力を抜いてみる。
身体に革命が起こるほど、変わってきますよ。