この時期になると、冷え性に悩んでいるってお話をよく聞きます。

ひどい方になると、夏でも冷え性って方もいらっしゃいます。

 

冷え性に対する改善方法や、運動なんかも軒並み大人気です。

店頭の本、ブログの記事、動画などがよく見られます。

 

僕もいろんな勉強をしてきました。

整体的整え方、運動的な改善方法などなど。

 

確かに効果的なものばかりです。

しかし大事なことを、みなさんお忘れだと思うんです。

 

そもそも、どうして冷え性になるのか。

 

現象には必ず理由があるんです。

冷え性だって同じ、ちゃんとした理由があって症状が現れるんですよね。

本日は冷え性の仕組みについて、お話をさせていただきましょう。

 

 

体温が発生する仕組み

 

そもそものお話ですが、体温とはどのように発生しているのでしょうか。

血流や筋肉の可動じゃないんですよ。

 

体温とは、食べ物からエネルギーを作る際に発生する熱エネルギーのことです。

 

僕たちの身体は、糖質、脂質、タンパク質からエネルギー(ATP:アデノシン三リン酸)を作ります。

そのATPを作る際に発生する熱エネルギーが、体温なんです。

 

鉄を作る際、鉄鉱石と様々な材料を熱して製鉄をします。

その時、周りはとても暑くなりますよね。

何せ高温の炎で熱してるんですから。

それと同じ原理です。

 

 

発生した体温は、血流によって全身に行き渡ります。

こうして全身の体温が、維持されていると言うわけです。

 

この活動が阻害されるとどうなるのか。

さまざまな弊害が起こりますけど、今回の冷え性も起こります。

どう阻害されると冷え性になるのか、解説しましょうね。

 

冷え性になる仕組み

 

冷え性とはそもそも、体温が発生しにくいという状況です。

 

食べ物をエネルギーに変換するには、そもそも食べ物が必要ですよね。

食べ物が足りない人、偏っている人、糖質過多の食生活をしている方は、エネルギーを上手く作れず、体温の発生が難しくなります。

 

エネルギーに変換するには、栄養が必要です。

ビタミンB1、B2などなど、ビタミンB群が大切になってきます。

 

ビタミンB群をしっかり摂っていても、他のことに使われてしまっていては食べ物のエネルギー変換に使えません。

他の事に使う代表としては、珈琲や栄養ドリンク等でのカフェインの摂りすぎ、お酒の飲み過ぎなどが挙げられます。

栄養ドリンクを飲んで冷え性なんて、びっくりですよね。

 

次に考えられるのは、血流の悪さです。

 

血流を良くするためには、まず血球が健康でないといけません。

血液とは言いますが、血液は血球の集まり、要は小さな粒の集まりです。

 

それらの血球がしなやかで柔軟でないと、血流は悪くなっちゃいます。

血球(主に赤血球)の主成分は、タンパク質、鉄、ビタミンB12、葉酸です。

それらが無いと、血流を生み出す血液が出来ません。

 

 

血液が流れる、血管の存在も大事です。

 

血管年齢、なんて言葉もあるくらい、血管の状態って大事です。

要は血管がしなやかに動いて、血液をスムーズに流せるかどうかって事ですね。

 

血管が硬くなったり、内側が凸凹したりしていると、血液は流れにくくなります。

まして手先足先といった、末端にいけば行くほど血管は細くなります。

その血管の調子が良くないと、血液はスムーズに流れませんよね。

 

血管はタンパク質でできています。

タンパク質の存在は、ここでも非常に重要です。

 

そして血管内が凸凹するのは、活性酸素の発生によって血管が傷つき、その傷をコレステロールが直すことで起こります。

活性酸素を発生させない、要は糖質の摂りすぎによる血糖値スパイクを起こさないってことが大事ってことですね。

 

内臓に負担をかけないってことも大事です。

 

血液を最も必要とするのは、内臓です。

内臓が働くために必要な酸素を届けるために、血液がたくさん送られます。

 

普段から内臓に負担をかけるような生活を送っていると、身体中をめぐる血液の量が減ってきます。

身体の末端より内臓のほうが大事ですからね。

 

内臓ばかりに血液を回さなくても済むように、普段から内臓に負担をかけないってことが大事になってきます。

アルコールやカフェインを控え、食事はよく噛む。

水をよく飲むことも大事になってきますね。

 

以上のことを踏まえた上で、身体を整えるなり、冷やし過ぎないなりの対応が効果を発揮していきます。

逆に言えば、根本的に体温を身体中に巡らせる仕組みが整っていないと、何をやっても根本的解決は難しいってことです。

冷え性の基本、ぜひ理解しておいて欲しいですね。

 

まとめ

 

本日は冷え性になる仕組みについてお話をさせていただきました。

 

・冷え性対策には、そもそも体温が全身をめぐるシステムを理解しておく必要がある

・体温が発生する仕組みは、食べ物をエネルギーに変える際に発生する熱量である

・発生した体温は、血流によって全身に運ばれる

・血液が通る血管は、スムーズでなくてはならない

・内臓に負担をかけていると、全身をめぐる血液量が減ってくる

 

とっても生理学的な考え方ですね。

でもこれが人体の基本です。

この基本を踏まえることで、冷え性改善は確実性を増しますよ。