この仕事をしていると、人は無意識に臭いものに蓋をしがちだなとしみじみ思います。
それは私自身も含めてです。
気がつく度に反省します。
私の店をご利用いただくお客様の状態は、ほぼほぼ二種類に分けられます。
身体が辛くなる前、かなり辛くなった後。
なぜかその間がほとんどいらっしゃいません。
身体が辛い、でも何か処置をするほどでもない。
そんな時、みなさんはどうしますか。
騙し騙し、我慢する、とりあえず帰って早く寝る。
そうしてなんとか毎日を乗り越えていく。
しかしその間に、身体はどんどん辛くなっていく。
気がついた時には、どうしようもないほど身体が辛くなっていた。
そんな状態になって初めて、何らかの対処を行う。
身に覚えはありませんか。
そんな辛い状態で病院や整体に行くと、先生に必ずと言っていいほど言われます。
『どうしてこんなになる前に来なかったのか』
私もかつて、言われたことがあります。
でもね、それは仕方のないことなんですよ。
そんな辛い状況になっているとは、気がつかなかったんですもの。
臭いものに蓋をしていると、とりあえずは臭いません。
でも中には確実に臭いものがあり、どんどん臭くなっていっています。
言葉が悪いかもですね、ごめんなさい。
そうして臭いが溢れ出したとき、初めて気がつく。
『ヤバい!何とかしないと!』
そこで病院や整体に行く方は、まだ良いかもしれません。
中にはさらに蓋をする方もいらっしゃいます。
残念ながら、人ってそんなものみたいです。
特に日本人には、そんな方が多いような印象を受けます。
確かに中の臭いものを逐一処理するのは、大変で面倒くさいかもしれません。
忙しい現代人に、それをやれってのは酷かもしれません。
世の中には、たくさんの『蓋』が準備されています。
辛い痛みに飲んで効く、もうひと頑張りにこの一本、痛み止めの注射打っときますねぇ。
これらが悪いとは言いません。
手軽ですし、即効性もあるし、とりあえず苦しみから解放してくれますから。
とりあえずはこうして苦しみを和らげ、目の前の課題に取り組まなくてはいけませんからね。
でも忘れないで欲しいのは、いつかそのツケは精算しなくてならない時が来るということです。
この世に対価以上に結果を求めることはできません。
大きすぎる結果には、相応の代償を支払わなくてはなりません。
整体で整うくらいだったら良いですけどね。
それが大病だったり、好きなものを一生食べられなくなったり、家族に大きな負担をかけたりしたら・・・。
私だったら、それは嫌だなって思うんです。
臭いものに蓋をする。
確かにその場では効果があるかもしれないです。
けど、ちょっと冷静に考えてみても良いかもしれませんよね。
と言うわけで、今日も細かく精算精算。
あとでガバッといかれるの、私は好きじゃないんです。
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