先日、とある脳科学の専門家のお話を聞いていたんですね。

その方は元々、人工知能をプログラムするエンジニア。

プログラムをする上で、脳の仕組みを解き明かしてきたという、面白い経歴をお持ちの方。

 

そんな方のお話の中で、ものすごく興味深いものがあったんです。

それは、6歳前後の脳は全くの別物だって話。

記憶の定着のやり方が、全く異なるらしいんです。

 

そもそも6歳以前の睡眠は、メラトニン睡眠じゃないそうなんです。

 

メラトニンって、聞いたことありますよね。

夜になるとたくさん出て、眠たくなるってホルモンです。

メラトニンがちゃんと出ていると、いい睡眠が取れるって言いますよね。

 

そのメラトニンは、6歳以前の幼児にもちゃんと出ているし、むしろその時期がたくさん出ています。

しかし、そのメラトニンが睡眠導入のきっかけにはならないそうなんです。

この時点で、かなり驚きです。

 

でも幼児ってお昼寝しますよね。

夜も電源が切れたように、クテっと寝ちゃいます。

あれは正に電源が切れる、オーバーヒートの状態らしいんです。

 

幼児にとって、経験すること全てが初めてのことなんですよ。

風が吹いても初めて、光が当たっても初めて、パパママの声を聞くのも初めて。

 

そんな初めて尽くしの世界、脳はすぐにいっぱいいっぱいになっちゃうわけです。

だから寝ちゃう、お昼寝をするらしいんです。

その時に記憶の定着が起こるんです。

 

確かに6歳以降、小学生になるとほとんどお昼寝しませんよね。

その前は結構お昼寝します。

 

僕の息子も、12時頃から2〜3時間お昼寝します。

あれはいろんな経験で脳がいっぱいいっぱいになり、寝ちゃうんです。

お昼寝をして、それまでの経験を記憶に定着させているんですね。

 

ここまでは「なるほどねぇ〜だからかぁ〜」な話なんですけど、僕にとってはちょっと引っかかる点がありました。

僕のやっている施術で、トラウマを抱えている方は大体5歳頃までのものが多いというものがあります。

 

トラウマが元で身体に不調を抱えている方、結構いらっしゃいます。

調べていくと、大体が5歳頃までになんらかのトラウマを経験しているんです。

 

5歳頃までのトラウマと脳の構造変化、これって何か関係ある?

と思って、お話いただいている先生に質問をしてみました。

すると、確かにそれはあり得るとのことでした。

 

6歳以前の幼児期の経験は、思い出せずとも脳に、神経にまで刻みつけられやすとのこと。

それは脳の可塑性が非常に高いために起こりやすい現象なんだそうです。

 

可塑性ってのは、固体に圧力を加えて変形させると、圧力を除いても元に戻らない性質のこと。

ような刺激によってめちゃめちゃ変化する、しかも元には戻らないってことですね。

 

脳の可塑性が高いと、良い経験も刻みつけられるけど、悪い記憶(トラウマ)も刻みつけられやすいってこと。

だから5歳頃までにトラウマ抱えて、それを大人になっても引きずるって人が多いのか。

その可能性は、大いにあるとのことでした。

 

現在2歳になったばかりの息子がいる我が家としては、気をつけなくてはいけない重要なことです。

でも100%トラウマを植え付けないってことは、正直無理なんですよね。

 

幼児期にサツマイモが大好きで食べまくって、大人になってもサツマイモのお菓子を見ると涎が止まらない。

これも立派なトラウマですから。

 

でも変なトラウマを植え付けないように、注意することはできますよね。

ベストに近いベターを目指すことは、物事を知ってないとできません。

 

そういう意味で、めちゃめちゃ勉強になりました。

息子とはたくさん遊んで、いろんな経験させて、人生楽しんでもらいたいですもんね。

とりあえず、帰ったらいつもの絵本をもう一冊追加で読みます。